エッセイ VOL.3 医療観察での入院中

相談と相談の合間にスケジュール帳を確認しながらカフェオレを飲んでいた14時半頃に、知らない番号から着信がありました。新しい悩み相談かなと思い3コール目で出ると、聞いたこともないぐらい低い声の男性でした。

丁寧な言葉遣いと落ち着いた口調で話し始めた男性が言うには、
・悩み相談(カウンセリング)の予約を申し込みたい。
・今は入院中だが退院したらすぐに。または今週中にでも。
・自立支援のような形でお願いしたい。
・複数の症状がある気分障害で、睡眠も安定していない。
・医療観察で精神病院にいる。

「え?ちょっと待って?医療観察で精神病院に入院中ですか?」

「はい。あの、刑務所には入らなかったんで。」

「あー。なるほど・・・。今どうやって電話できてるんですか?」

「面会に来た知り合いに貸してもらってます。」

「そうですか。今の環境でも悩み相談(カウンセリング)は行われてると思うんですが、いかがですか?」

「週に二回、悩み相談(カウンセリング)みたいな機会がありますけど、自分には合わないんですよ。なので別で自分で探すべきだと思いまして。」

「それはそれは。大変だと思います。退院の予定は決まってますか?」

「いえ、たぶん一年以上は先になると思います。だから、できたら抜け出して、先生のところに行きたいんですけどね。」

「いやいや、やっぱりちゃんと許可を取ってからでないと私も責任が取れませんし、外に出てる時にもしも何かあったら大問題になりますから。」

「迷惑をかける気はないんですけどね。やっぱりだめでしょうか?」

「そうですね。正直に言って私も専門ではないので詳しくは即答しにくいんですけど、医療観察の状態で入院中の間はウチに来てもらうことは出来ないと思います。第三者に立ち会ってもらう形でも許可が下りないと思うんです。」

「はい。そんな説明があったような気がします。」

「ですので、もしも私が担当のカウンセラーになるとしたら、今の施設に申し出てもらって、私がそちらに通うことになると思います。」

「あぁ、なるほど。」

「ですが、外部の私では審査というかやっぱり専門外ということもあって認められないと思うんですよね。」

「そう思って、こうやって電話で直接お電話を差し上げたんですが難しいでしょうか?」

「あの、この電話自体、許可されてますか?」

「いえ、報告してなくて、黙って電話してます。」

「そうでしょう。いや、時期にもよると思いますし環境とかルールも詳しくわからないんですけど、たぶん部外者と連絡を取るのはダメなんじゃないですか?」

「基本的にはそうですね。」

「そしたら、こうやって内緒で電話を受けるのも私としてはまずお断りしないとダメなんです。」

「はい。どうしたらいいですか?」

「先ほどの提案の通り、看護士なり担当医なりに直接お願いしてみて、ОKが出れば改めてご連絡下さいますか?」

「先生、来てくれますか?」

「あの、なんでそんなにご指名下さるかわかりませんけど、内容的に専門外ですからお役に立てるかはわかりませんよ?」

「大丈夫です。お金はちゃんとお支払いしますから。」

「それは、まぁ。それでは一度お電話を切らせてもらって、ОKでしたらまたご連絡ください。ちなみに、医療観察になったきっかけは何ですか?」

「殺人とかです。でも、もう今は足を洗ってますから。」

「暴力団関係者ということですか?」

「いえ、暴力団当事者でした。」

「いや、そんなウマいこと言われても・・・わかりました。もし私に出来ることがあれば協力させてもらいます。」

「よろしくお願いします先生。」

ということでしたが、初めての経験でした。残念ながら、悩み相談(心理カウンセリング)と言えどジャンルが似て非なるものなので私が担当することは認められないと思いますし、内容が過激すぎて私ではお応えできる自信がありませんでしたので、今回は仕方なく消極的な話し方になりました。

医療観察という言葉は一般的ではありませんので知らない方も多いとは思いますが、罪を犯した人が、いわゆる「心神喪失又は心神耗弱の状態で刑事責任に問えない状態で、度合いは様々だが積極的に観察する必要がある。」というような意味合いです。つまり前提として犯罪者であるということがすぐわかりました。しかも入院中で隔離状態の観察下にあるということは、重度または認定から日が浅いということです。

医療観察は社会復帰を支援する考え方による制度ですので出来ることがあれば協力するのはやぶさかではありませんが、やはり日常の業務とはかけ離れているので尻込みしてしまったというのも正直な感想です。めったにある事ではありませんが、こういった機会をいただくと改めて自分にできることって何なんだろうと考え込んでしまいます。相手を選ぶような考え方はしたくないのですが。とは言え、頼まれたからと言って何でも受け入れたり抱え込んだりするのがいい訳ではないこともよくわかっていますので難しいところです。

今回については、もしもまたご連絡があり正式に希望されたら対応したいとは思いますが、基本的に私には私のジャンルというか、対応できる幅がありますので分を守って無理せず継続していきたいと思います。

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